国連はこのほど、過去1年間、ミャンマー軍に武器資金を供与する主要な役割を、タイの銀行が担っていたと非難する報告書を発表した。タイ銀行協会(TBA)は6月28日、TBAと会員は人権ルールに基づいて活動していると反論した。
公共放送PBSによると、国連の報告書では、2023年度、シンガポール経由の対ミャンマー武器輸出は、2022年度の1億1000万ドル超から1000万ドルに急落。タイの銀行がその穴を埋めるように、2023年度は前年比2倍の1億2000万ドル相当の武器・関連物資をミャンマーに輸出したと指摘。ミャンマー国民に対する軍事政権の暴力を支えていると非難した。
マティチョンの報道によると、TBAと会員は、タイ中央銀行とマネーロンダリング(資金洗浄)対策局の監督下にあり、法律と規則を遵守していると声明を発表した。
各加盟銀行は、ブラックリスト入りしている国・組織・個人のデータベースを保有。タイの商業銀行は、ミャンマー軍事政権の武器調達を支援せず、武器調達を目的とした銀行取引を禁止する方針を持つという。
報告書によると、ミャンマー軍事政権と武器調達の資金取引があったとされる銀行はサイアム・コマーシャル・バンク(SCB)。SCBは国連の指摘に対し、日用品や燃料の支払い手続きで、武器取引に関与していないと述べている。
またバンコク・ポストによると、ミャンマー中央銀行は、同国の軍事政権が反政府勢力との戦闘のため、タイの銀行などを資金や武器入手に利用していないと国連の報告を否定。「報告書はミャンマー国民の利益とミャンマーと他国との関係を著しく損なうものだ」と声明を発表している。