タイ工業連盟(FTI)自動車産業部会のスラポン会長は、FTI会員のスバル自動車がタイでの生産を終了するとの報道を受け、スバルから近く正式発表があるだろうと述べた。また今年1~4月の国内販売台数は、マレーシアを下回り3位に後退。自動車ローンの与信審査で50%が拒否されていることが要因だという。
マティチョンの報道によると、金融機関は不良債権に対する懸念から、自動車ローンの貸付に慎重な姿勢を崩していない。FTIのスラポン会長は、今年の自動車ローンの拒否率は50%に達すると予測。国内自動車産業の状況は「芳しくない」と評価した。
また自動車産業は不動産業界に比べ、政府の支援を享受していないと指摘。現在の自動車ローンの拒否件数は、住宅ローンの拒否件数と同等程度にも関わらず、政府の支援は電気自動車(EV)車のみで、内熱機関車は全く支援が無いと語った。
自動車関連産業にも影響が出ている。ゴムや石油化学、鉄鋼、皮革、ガラスなどの関連産業では、製造業生産指数(MPI)の低下が続く。
今年の累計国内自動車販売で、タイはマレーシアに次ぐ3位に後退。これまでは2位を維持していた。2020年のマレーシア国内自動車販売は約50万台、タイは90万~100万台だった。