タイ国防省のスティン・クランセーン大臣は21日、軍事クーデター防止のため、同省の規定改定を提案している。軍事クーデターを計画した疑いのある軍人を停職処分にしたり、県軍事裁判を廃止したりする内容。
プラチャータイの報道によると、スティン大臣は19日開かれた国防委員会で、国防省規定の改定案を提出。首相が内閣の事前承認を得た上で、軍事クーデターを計画した上級将校に対し、即時停職命令を出す権限を持つことを盛り込んだ。
軍の上級階級への昇進に新基準を設け、麻薬や人身売買、天然資源の破壊に関与した経歴を持つ人物や、省の利権者に昇進資格を与えないとした。
また国防委は、地方の軍事裁判の廃止を提案。被害者は軍事裁判に代わり、刑事裁判に訴えることができるとした。
ジャムノン・チャイモンコン国防次官は、クーデター発生時は憲法が停止されるため、反クーデター条項の憲法明記は意味をなさないと述べ、二次的な法律で対処すべきだと説明した。