サイアム商業銀行(SCB)傘下の経済情報センター(SCB Economic Intelligence Center:EIC)は、2024年のタイの国内総生産(GDP)予測を3%から2.7%に下方修正した。政府の2024年度予算の執行が遅れていることが要因。カオソッド・オンラインが報じた。
EICはまた、タイの製造業について、昨年から在庫が蓄積しており、早期解決はできないと指摘。輸出の競争力を失っていることが、製造業の回復を遅らせている大きな原因だとした。
一方、2024年のタイ経済は、観光・サービス部門の拡大で回復傾向にあり、輸出や民間投資も改善する可能性が高いという。
マイナスが続くインフレ率については、「デフレに直面していない」と評価。政府のエネルギー価格支援措置が終了する5月から石油価格が上昇し、インフレ率はプラスに戻るとした。EICは、2024年の消費者物価指数(CPI)を0.8%、コアCPIを0.6%と予測している。
またEICは金融政策委員会について、上半期中に政策金利を2.5%から2%まで引き下げると予測。1回目は4月、2回目は6月と予想した。