タイの8月の輸出は前年同月比2.6%増で、昨年10月以来11カ月ぶりに増加した。商務省が発表した貿易収支統計によると、輸出額は242億7960万ドル。マンゴスチンなど農産品や工業製品の輸出が回復した。プラチャーチャート・トゥラキットが報じた。
一方、8月の輸入は同12.8%減の239億1970万ドル。貿易収支は3億5990万ドルの黒字だった。
同省のキラティ次官によると、農産品が前年同月比4.2%増加。4カ月間ぶりにプラスに転じたことが数字を押し上げた。冷凍・乾燥果物類は同99.8%増。特にマンゴスチンは同2万8175%増加した。調味料は同28.6%、缶詰・加工野菜は同26.5%、凍結・乾燥野菜は同22.8%増加した。
農工業製品は同7.6%減。動植物油脂は同57.4%、パラゴムは同32.9%、砂糖は同23.1%減少した。
工業品は同2.5%増で、3カ月間ぶりプラス。トランシスター・ダイオードは同74.5%、変圧器と関連部品は同59.1%、携帯電話の部品は同36.9%増加した。
8月の米国向け輸出は前年同期比21.7%増、日本向けは同15.7%増、中国向けは同1.9%増だったが、CLMV(カンボジア・ラオス・ミャンマー・ベトナム)向けは同21.3%減、ヨーロッパ向けは同11.6%減、アセアン向けは同1.5%減だった。
1~8月の輸出額は前年同期比4.5%減の1875憶9310万ドル。輸入額は同5.7%減の1955憶1860万ドルで、79億2540万ドルの赤字だった。
周辺国の8月輸出は低迷が続き、マレーシアは前年同期比21.2%減、インドネシアは同21.2%減、シンガポールは同12.6%減、中国は同8.8%減、韓国は同8.3%減、台湾は同7.3%減、インドは同6.9%減だった。
9月の輸出は引き続き回復すると予測。2022年9月のベースが249億5310万ドルと高水準のため、200億ドル以上を維持できるか注視する必要があるとした。