プラチャーチャート・トゥラキットの12日付報道によると、タイ工業連盟(FTI)が発表した8月の産業景況感指数(100以上で好感)は、前月から1ポイント低下し、91.3ポイントだった。下落は2カ月連続で、過去1年間で最低となった。
FTIのクリエンクライ会長によると、世界経済の低迷による輸出減少が原因で、特にアメリカや中国、ヨーロッパ市場の需要が減少しているという。
また、国内経済の回復にも遅れが見られると指摘した。家計や企業の債務は増加しており、ローン金利も上昇。エルニーニョ現象の影響で、農家の収穫量は低下し、収入は減少していると説明した。また事業者は、新たに発足した連立政権の経済政策を不安視しているという。
3カ月後予測は、前月の100.2ポイントから99.5ポイントに減少。世界経済の低迷が、引き続き下半期の輸出に影響すると予測した。内需回復の遅れや、新政府の経済政策への不安も影響した。
FTI会長は政府に対し、観光促進策などの景気刺激策や、低利融資措置や燃料費の引き下げなどの中小企業支援策を早急に打ち出すよう提言。タイ中央銀行に対しては、政策金利を年2.25%に維持し、投資委員会から認可を受けた企業を後押しすることを提案した。