カオソッド・イングリッシュの報道によると、5月の総選挙で第1党になった前進党に代わり、新政権の中核を担うタイ貢献党はこのほど、親軍政党と連立を組むと明らかにした。タクシン元首相の娘でタイ貢献党のペトンターン・チナワット氏は、党の選択に怒りを感じている支持者に謝罪した。
プラチャーチャート・トゥラキットの20日付報道によると、タイのNidaポールが「タイ貢献党の混乱」について、1310人を対象に世論調査を実施。約6割が親軍政党との連立に反対していることが分かった。
質問別では「親軍政党との連立に反対」は47.71%、「あまり賛成できない」は16.79%、「賛成」は19.48%、「それなりに賛成」は15.11%、「分からない」は0.92%だった。
公共放送PBSの21日付報道によると、チナワット氏は、当初の予定通り前進党と組閣せず、親軍政党を含む他の政党と連立することで支持者を失望させたと謝罪。差し迫った問題に対処するため、タイ貢献党が主導する新政府が最善を尽くすと述べた。
またのチナワット氏は、同党の首相候補である元不動産王のスレッタ・ダビシン氏について、22日に予定されている首相指名選挙で選出されるとした。
スレッタ氏は違法な土地取引に関与したと取り沙汰されていた。チナワット氏は、同党の法律顧問の調査で、スレッタ氏の不動産事業が法律に違反していないと確認したという。
抗議活動に備え、国会議事堂周辺は警備を強化。議会の周囲50メートルに立ち入り禁止区域を設定し、24日深夜まで一般人の立ち入りを禁止している。