タイ商務省国際貿易局(DFT)は16日、1~3月期の香港向けコメ輸出量は前年同期(4万2053トン)比8.6%減の3万8445トンだったと発表した。ジャスミンライスは11.7%減の3万321トン、もち米は5.6%減の1万819トン、玄米は16.9%減の306トン、白米は5.1%増の1399トン。
カオソッド・オンラインの報道によると、香港の飲食店が、コスト削減のために低質のコメをジャスミンライスに混ぜて提供した偽装事件の影響で、タイ産ジャスミンライスへの信頼が揺らいだことや、西洋料理の普及が原因だという。またベトナムのジャスミンライスはタイ産と品質が近く価格が安いため、タイ産米は香港市場のシェアを失いつつあるとした。
タイ産米は現時点で、香港コメ市場でシェア1位。昨年の香港向けコメ輸出量は28万トンだった。香港は山地が多くコメを生産できないため、多くを輸入に頼っているという。
香港では健康への関心が高まっているため、タイ米輸出業者は糖尿病などに配慮した「健康米」への対応を急ぐべきだとしている。