マーケティングリサーチ(本社:大阪市西区)は4月27日、植物由来の原材料を使用した食品「プラントベースフード」の東南アジア市場調査で、2022年の国別シェア首位はタイで、43%を占めたと発表した。
同社によると、東南アジアにおける2022年の市販用プラントベースフード(PBF)市場は、前年比12.1%増の936億8千万円。国別シェアでは、1位はタイ(43%)、2位はマレーシア(24%)3位はベトナム(12%)、4位はインドネシア(9%)、5位はシンガポール(7%)だった。
商品種類別では、豆乳などの代替乳が8割を占めた。2位は市場規模が急伸している代替肉(16%)だった。同市場では、1950年代から豆乳メーカーが大きな市場を形成していたものの、2015年頃から欧米で代替肉製造に取り組む企業が増え、東南アジアでも地場企業の参入が増加した。
同社によると、東南アジアの地場PBF企業は、欧米ブランドとの差別化のため、食品添加物を抑え、地元の作物を利用した商品開発に注力。積極的にラベルやパッケージで表記することで、自社ブランドの認知拡大に努めているという。また、欧米と異なる宗教信者を取り込むため、ムスリムや仏教徒のニーズに応えた商品を製造。菜食の選択肢を増やし、新規ユーザーを獲得することに成功していると分析している。
調査は2023年1月から4月、タイ・シンガポール・インドネシア・マレーシア・ベトナムなどをで、代替乳・代替肉・代替乳製品・代替魚介類などを対象に実施した。