東南アジアで訪日インバウンド集客・マーケティングを手掛けるビズアジアはこのほど、タイ人3000人を対象にした海外旅行に関する調査で、「コロナ収束後に最も訪問したい国」の1位は日本だったと発表した。
同社によると、37%のタイ人が「最も訪れたい国」に日本と回答。風景や歴史的な観光地、食事、温泉、アニメやマンガなどに惹かれる人が多かったという。2位は韓国(17%)で、Kポップや韓国ドラマの影響から韓国文化への関心が高まっているという。3位はスイス(6%)で、山々や湖などの景観が憧れの対象となっているとした。
「過去に訪れた国」については、日本が1位にランクイン。日本に訪問したことがあるタイ人の比率は28%に留まるものの、他国よりも高い結果になった。2位はラオス、3位はシンガポールだった。
「海外旅行の情報を調べるウェブ媒体」については、YouTubeが最多で、「頻繁に使う(60%)」「時々使う(24%)」を合わせて84%が利用していた。次いでフェイスブック、インスタグラムが続いた。PANTIP(タイ最大の口コミ掲示版)や個人ブログもランクインし、個人発信による実体験や評価を重視していることが伺えた。
「今後の日本への旅行計画」については、「計画なし」が55%だった。経済状況や予算、仕事、家庭の事情などから、旅行を決められない人が多いことが分かった。一方で、3カ月以内から2年以内の期間で日本への旅行を計画している人は45%に上った。
「日本の観光で興味があるもの」については、「景色を見る」「日本食」「自然の体験」を上げる人が多かった。訪問したい時期は、冬季(1月・2月・12月)や春(4月)を望む声が多く、「雪を見たい」「寒い気候を味わいたい」「桜を見たい」「長期休暇(タイの正月)がある」という理由が目立った。一方、夏(6月~9月)は人気が低かった。暑い国のタイから、わざわざ暑い時期の日本に行きたくない、という理由が推測できるとした。
「日本旅行の滞在日数」については、4~6日が42%、7~10日が28%で、中程度の滞在期間が好まれた。一方で、短期間(3日以内)は4%、長期間(13日以上)は3%で、希望する人は少なかった。
同社は、タイ人旅行者数を増やすためにSNSや個人ブログで情報発信を行い、日本の魅力をアピールすることが重要だとしている。