タイ商工会議所大学(UTCC)が9日に発表した1月の消費者信頼感指数(CCI、100以上が好感)は51.7で、前月の49.7を上回り過去26カ月で最高となった。観光業の回復と国内経済の好転が指数を押し上げた。
UTCCは、国内の経済状況が新型コロナウイルス流行前の状態に戻りつつあると説明。中国人旅行者が戻ったことで観光業は順調に回復しており、将来の景気に対する楽観的見方が広がった。電気製品や自動車の需要が増加しており、今年の第1四半期に消費が拡大すると指摘した。
一方で国内消費は主に高所得者層に留まっており、中~低所得者層は生活費の高騰などから、未だに消費を控える状態が続いているという。
項目別では、全体経済信頼指数は46.0、就職機会信頼指数は49.0、将来収入信頼指数は60.2だった。
また今年のタイ経済は、第2四半期以降から回復すると予測。GDPは3.4%から3.6%の成長を見込み、4%近くまで成長する可能性があるとみている。
5月に予定されている総選挙による経済効果については、各政党が選挙運動を展開するため、2019年の総選挙時の300~400憶バーツを上回り、約500億バーツになるとしている。