政府は3日開かれた閣議の席上で、予てからプームヂャイ・タイ党ネーウィン派が中心になって進めてきたバンコク大量輸送公社へのリース貸し出し目的でのNGV使用バス4,000台の調達計画の承認を見合わせる決定を下した。
この計画は、当初サマック政権時代にサマック首相の肝いりでネーウィン派だったソンサック元副運輸大臣等が中心になって進められていたが、当時野党だった民主党からの強硬な反対にあい計画の推進が見合わせられた曰く付きの案件として知られている。
ソンサック元副運輸大臣は、サマック元首相による非常事態宣言発令のきっかけになった反独裁民主主義同盟による首相官邸を占拠していた民主主義市民連合に対する襲撃の際に現場で姿が目撃されていた人物としても知られていた。
政府側は、国家経済社会開発委員会に対して一ヶ月の期限を設けて、当該計画によるメリット・デメリットを報告させた上で再度閣議の席上で是非の検討を行う事で合意に至っている。
今回の閣議に先立ち、民主党のチャーンチャイ・イサラセーナーラック氏及びソムギアット・ポンパイブーン氏(連合幹部)を中心にした民主党所属下院議員25人が共同で記者会見を開き、国民の税金の無駄遣いでしか無いとして強硬に反対する方針である事を明らかにすると共に、同様に反対を表明している、反旧タイ・ラック・タイ党勢力色が強いとも見られている通称40人グループと呼ばれる上院議員とも共闘していく方針である事を明らかにしていた。
一方、今回の見合わせ決定に対して提案者のソーポン運輸大臣は、今回の決定が時間稼ぎの為のものであるとの指摘を強く否定した上で、反対している者に向かってこの計画が如何にバンコクの住民にメリットをもたらすかよく考えた上で判断して欲しいと訴えた。
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