ソンティ陸軍司令官(国家安全保障評議会議長)は28日、旧政権系のワーダ会派に関係する人物が南部情勢の煽動に関与しているとの認識を示しました。 これは、国外マスコミ関係者を引き連れソンクラー県ハート・ヤイ郡内を視察訪問した際に記者団に語られたもので、ソンティ陸軍司令官は、発生件数は減少しているものの犯行の過激度が増しているとした上で、情勢の煽動に旧政権系のワーダ会派(首班ワンムーハマッドノー・マター元副首相)に関係する人物が「ある部分」で一連の動きを指揮しているとの認識を示しました。 尚、ワーダ会派の関係者が関与している根拠に関しては明らかにされていません。 ワーダ会派は、民主党と袂を分かったデーン・トーミナー氏(その後上院議員に転出すると共に会派を離脱)が設立したイスラム教系下院議員会派で、新希望党がタイ・ラック・タイ党に吸収合併された際にタイ・ラック・タイ党傘下の会派になっていましたが、南部国境三県内で議席を全て失って以来党内で冷遇され一部党員の間で党離脱の動きが見られた事もありました。 また、2004年1月4日に発生した武器庫襲撃強奪・学校連続放火事件の首謀者としてデーン・トーミナー氏や元教育副大臣のアーリペン・ウタラシン氏、ナヂャムディン・ウマー氏の名前があがり、内ナヂャムディン氏のみが刑事起訴されていましたが、最終的に証拠不十分であるとして無罪が確定しています。 更に最近では、ヤッラー県ベートン郡内で発生した銀行爆破事件及びバンコクで発生したシーナカリン・センター爆破事件に絡んでナヂャムディン氏が幹部に名を連ねるラームカムヘーン大学のイスラム系学生の親睦団体PYNS(パッターニー、ヤッラー、ナラーティワート及びソンクラーの頭文字から名付けられたもの)の南部情勢への関与が取り沙汰された事もありました。 因みにデーン・トーミナー氏の医師でもある娘さん(元民主党下院議員)は、南部情勢関連のコメンテーターとして度々ch11のニュースに登場しています。
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