プレーム枢密院評議会議長は2日、南部対策の一環として分離主義組織のリーダー格と直接協議を行うとするソンティ陸軍指令長官の方針を全面的に支持する意向を表明しました。 これは、ナコン・ラーチャシマー県内にある別邸を訪問した際に、誕生日を祝福する為に別邸を訪問した東北地方の軍や警察関係者、官僚等を前にした際に語られたもので、プレーム議長は、貧困対策に於いては貧困層を理解し共感する事が重要であるのと同様に、南部対策に於いてはテロを仕掛けてくる者達が何故テロに走る事になったのか充分に理解した上で取り組むことが重要であると指摘しました。 プレーム議長の発言に先立って、ソンティ陸軍指令長官は1日、南部国境三県域に於ける一連の不穏な動きの背景に、独立国家を樹立したとの一味側の思惑があると指摘し、背景に分離主義思想が絡んでいると指摘した上で、激化している南部情勢解決の糸口を探るために分離主義組織(ソンティ長官は分離主義組織の統轄組織とされるブゥーサートゥー = パッターニー独立統一戦線と名指し)のリーダーと話し合う用意があると発言し、これまでの対話拒否姿勢から対話推進路線へ転換する方針を明らかにしていました。 更にソンティ長官は、現場に展開する当局関係者を責任転嫁の対象にする傾向があるタクシン暫定首相やチットチャイ副首相を初めとする暫定政府側の南部対策に対する対応に不快感を示した上で、本来暫定政府側は現場に展開する当局関係者の士気高揚の為の努力をするべきであったと指摘していました。 一方、今回の対話路線推進の意向表明に対して、スウェーデンに本拠地を置くパッターニー統一解放機構(PULO)側は歓迎の意を表明した上で、第三者機関を通して直接協議実現に向けコンタクトをとる方針を表明した他、タクシン暫定首相にことごとく約束を反故にされ暫定政府に対する不信感が募っていた地元のイスラム社会の中からも歓迎の声が上がっているようです。
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