国内産米の価格高騰を背景に、日本でのタイ産米の需要が急進している。中でも輸入が伸びている人気品種「ジャスミンライス」の美味しい食べ方を、総合食品メーカーのヤマモリ(三重県桑名市)が紹介している。
公益社団法人・米穀安定供給確保支援機構のデータによると、日本が輸入する外国産米の中で、タイ産米の輸入量はアメリカ産に次ぎ第2位。タイ貿易統計によると、特にジャスミンライス(タイ香り米)の2025年第1四半期(1~3月)の輸入量は、前年同期比162.3%と急伸した。
同社によると、ジャスミンライスの輸入増加の背景には、日本産米の高騰を受け、家庭やタイ料理レストランなどで日本産米からの切り替え需要が伸びたことが考えられるという。
「ジャスミンライス」は、タイ産の長粒米(インディカ米)の品種名。「香り米(タイ語で「カオ・ホーム・マリ」)」とも呼ばれ、タイ産米の中でも高品質な品種として知られ、タイレストランなどで主に使用されている。
タイを代表する高級米で、透き通るような白さと芳しい香り、少ない粘り気、モチモチ・サラサラした食感と甘みのある味わいが特長だという。
同社は、ジャスミンライスの美味しい炊き方について、「お米は軽く洗う程度、炊飯器の早炊きモードでの炊飯がおすすめ」と説明。しっかり研いだり浸漬したりする必要がなく、すぐに炊けることも家庭では嬉しいポイントだとしている。
また、タイで一般的に食べられている長粒米の美味しい食べ方も紹介。トムヤムクンなどのスープ類、グリーンカレーに代表されるタイカレー、パラっと仕上げたい炒飯にもジャスミンライスは相性が良く、鶏肉から取ったスープで炊き込むチキンライス(カオマンガイ)やお粥、雑炊も定番メニューだという。
同社は、「タイ米は日本米とは異なる魅力がある。その魅力を存分に味わうため、まずは高品質なジャスミンライスを試してみて」と勧めている。
同社は1889年、三重県で醤油醸造会社として創業。醤油やたれの他、タイカレーやタイ調味料などの製造販売も手がけている。