丸紅は6日、タイで廃タイヤの熱分解リサイクル事業を展開するGreen Rubber Energy(GRE)に出資参画したと発表した。
同社によると、同事業への参画により、タイでの廃タイヤ回収から、再生カーボンブラック(rCB)や再生油などのリサイクル原料の生産・販売まで、タイヤのリサイクルサプライチェーンの構築を目指す。
丸紅子会社でタイ最大手のカーメンテナンス事業会社B-Quikが回収した廃タイヤを、GREへ供給する。また丸紅が出資参画するドイツRCB Nanotechnologies GmbHの技術を用いて、rCBの高純度化による用途を拡大する。さらに丸紅子会社でゴム原料や副資材の調達・販売を行う丸紅テクノラバーの販売網を活用し、rCB・再生油の拡販などを行う。
将来的には、日本や東南アジアなど世界各国で、同事業をモデルケースとしたタイヤのリサイクル事業を展開する狙い。
GREは2007年設立。廃タイヤの処理能力は年間約1万トン。
丸紅によると、世界の年間タイヤ廃棄量は3000万トン以上。環境負荷の高い埋め立てや焼却で処理されることが多く、各国で廃タイヤ処理に関する規制の導入・強化が進んでいる。