タイ各地では、燃料不足の影響で市民生活や観光業が大きな打撃を受けている。南部パンガー県ではほぼ全てのガソリンスタンドが閉鎖。北部ナーン県では旅行客が減少し、レストランやカフェ、宿泊施設の売上げが半減している。
カオソッドの26日報道によると、ガソリン価格の1リットル当たり6バーツ値上げ後、パンガー県タクワパー郡では、26日から多くのガソリンスタンドが休業。入り口にバリケードを設置して「品切れ」の看板を掲げていた。入荷時期は未定だという。
配達員のタネットさんは、仕事への影響が深刻だと語った。燃料を入手できず、毎日の配達が非常に困難になっているという。一方、ガソリンスタンドのオーナーは、ガソリンとディーゼルの両方が品切れだと明かし、定期的に燃料が配送されているが、需要を満たすには少なすぎると話した。
ガソリンスタンドの横に「給油する金がない」と書いた看板を掲げて車を売る村人もいるという。
ナーン県商工会議所のワッチャリー会頭は、原油価格の変動が地域経済に影響し、特に直近2~3週間で状況が悪化していると話した。一部のガソリンスタンドでは、1回の給油上限を500バーツに制限。顧客は複数のガソリンスタンドを回って給油し、平均1時間以上の待ち時間が発生しているという。
バンコクからナーン県への貨物輸送にも影響が出ている。通常1日の配達日数が、現在は4~5日必要。原材料が不足する企業も出ている。
またナーン県を訪れる旅行者が減少し、地域経済の減速を招いている。コーヒーショップや土産物店、路面店など、売上げが50%以上減少。農業分野では、旬を迎えるマンゴーの輸送コストが高騰し、買い付ける仲介業者が減少。価格下落に繋がり、農家の所得問題がさらに悪化する恐れがある。