タイ警察中央捜査局(CBI)と食品医薬品局(FDA)は30日、人気ハーブ吸入器「ホンタイ」ブランドを生産している無許可工場4カ所を捜索し、約200万個以上の商品(総額1億バーツ相当)を押収した。
 カオソッドなどの報道によると、FDAは29日、ホンタイの一部商品から微生物汚染を確認したと発表。ホンタイは約20万個をリコールした。
 その後の追跡調査で、当局はFDAに登録のあるバンコク都バンケー区バーンパイ地区とは別の場所で製品を製造している証拠を発見。同区の住宅1件とサムットサーコーン県クラトゥムベーン区の3工場から、「ホンタイ」ブランドのハーブ吸入器とメントール軟膏製品235万点(1億バーツ相当)を押収した。
 製造業者は、FDAの承認を得ずに生産拠点を拡大していたと見られ、偽造ハーブ製品の製造・販売や無許可製造の罪に問われる可能性がある。
 ホンタイ創業者兼経営者のティラポン氏は、FDAから微生物汚染の指摘を受け、全製品の検査を実施。微生物の検出は無く、消費者への影響は無いと話した。また無許可工場について、生産が需要に追いつかず、新たなスペースを確保してラベリングしていたが、違法工場と認定されたと述べた。サムットサーコーン県保健当局には許可申請しているが、認可されていなかったという。
 ティラポン氏は「状況は深刻で被害は計り知れない。20年間営んできた事業が、わずか2日間で消えてしまった。現状を受け入れるしかない」と落胆した。