タイ国鉄(SRT)は、東北部ブリーラム県カオクラドン(カオヤイ国立公園)の国有地を不法占拠したとされる個人・政府当局者に対する告訴状の提出を延期した。
プラチャーチャート・トゥラキットなどの報道によると、特別捜査局(DSI)は4日、SRTに被害者として告訴状提出するよう要請。SRTは同日中に告訴状と関連書類をDSIに提出する予定だったが、午後2時頃に無期限延期を求めたという。SRTから詳しい説明はなかった。
情報筋によると、DSIがSRT職員の事件への関与を示唆する証拠を発見したことが延期の原因だという。
DSIは、土地局や県土地事務所、財務省などから証言と文書を収集し、捜査を続行。SRTに対し、告訴の保留を続けることは職務怠慢とみなす可能性があると警告。告訴を促す要請書を新たに発行するとしている。
カオクラドン事件は、同地区の不法な土地占拠と違法証書発行疑惑に端を発する。SRTと民間人の両方が同地区の所有権を主張。中には与党・タイ誇り党の創設者で同県の有力者であるネウィン・チドチョブ氏も含まれている。
最高行政裁判所は2021年、SRTに有利な判決を出したが、土地管理局はチドチョブ家と関係のある約20件(288ライ)を含む約900件の土地登記証書を取り消していない。