タイ下院は26日、ペートンターン・シナワット首相に対する不信任決議案を、反対319票、賛成162票、棄権7票で否決した。
マティチョンなどの現地報道によると、タイ下院は24日と25日の2日間、不信任案を議論。野党は、首相には職務に必要な知識や成熟度、政治的意志が欠けていると批判した。
野党は、政権与党が電気料金の高騰や農産物価格の下落などの主要課題を解決していないと述べた。経済効果に疑問符が付いている給付金政策についても批判した。
また、ペートンターン首相の記者やインタビューへの回答も問題視。主要な経済問題に関する質問を避けたり、間違った回答をしたりすると指摘した。
さらに、ペートンターン首相が、父親であるタクシン・シナワット元首相の影響を不法に受けていると主張。ペートンターン首相は、タクシン氏の健康状態について虚偽の証言をしていると追及した。
タクシン氏は2023年8月、海外亡命から15年ぶりに帰国。汚職罪などで有罪判決を受けて刑務所に移送されたが、同日、重病を理由に警察病院の個室へ再移送された。