タイの水資源局は、北部で降り続く大雨の影響で、ヨム川とナーン川の流域地域に8月22日から27日の期間、氾濫警報を発令した。川の増水により、北部の各地で氾濫が発生している。
マティチョンなどの現地報道によると、22日未明、増水したナーン川が氾濫し各地で浸水被害が発生。一部は水位が2メートルを超え、約500世帯が浸水した。学校は各地で休校した。
警報対象地域は、チェンマイ、チェンライ、メーホンソン、ターク、ランパーン、パヤオ、ナーン、プレー、スコータイ、ウッタラディット、ピッサヌローク、ペッチャブーンの12県。同局は地元住民と当局に対し、チェンマイ、パヤオ、ナーン、プレー、ピッサヌローク、ペッチャブーンの各貯水池で氾濫の危険性を監視するよう勧告している。
タイのプームタム暫定首相は22日午後、緊急対策会議を開催。北部の各県知事に対し、緊急必需品を配布し、水資源局と連携して排水作業を加速させるよう指示した。洪水は3~4日で解消する見込みだが、新たなモンスーンの影響もあり警戒が必要だとしている。
またペートーンターン・チナワット首相は、自身のフェイスフックで北部の洪水について懸念を表明。政権発足に向けた憲法手続き中のため、現時点で職務を完全に遂行することができないが、プームタイ暫定首相に事態の対処と被災者支援を要請していると述べている。