タイ・バンコクの高級コンドミニアムに住む200人が、水道水の消毒不足による眼の感染症を訴えている。バンコク都は管理者に貯水槽の清掃と消毒を指示したが、管理者が適切な塩素処理をしていない可能性もあり、都が法的措置を取る可能性もあるという。
カオソッドなど現地メディアによると、コンドミニアムがあるチャトゥチャック区の保健当局は、6月14日に問題を把握。住民90人に眼の炎症が起きたと報告を受けたという。コンドミニアムがあるのはラットプラオ地区。コンドミニアム名は公表されていない。
水道局の検査によると、コンドミニアムの貯水槽が検出されず、水道水の基準を満たしていなかった。当局は管理者に対し、貯水槽内の塩素濃度の維持を勧告。コンド内のプールの使用を禁止した。
管理者は、貯水タンク消毒のため塩素を撒布。だが6月25日の検査で、眼の感染症を引き起こす微生物「アカントアメーバ」を検出。管理会社は同日、タンクの清掃と塩素注入をした。
6月26日、バンコク都保健当局は、眼の炎症を訴えるコンド住民が200人に達したと報告を受けた。
7月3日、都庁職員らの調査で、コンド内の貯水槽が清掃と塩素処理がされておらず、水道水が安全基準を満たしていないことが分かった。当局は貯水槽を再調査する予定。水質の安全基準が維持できない場合、都は法的措置を取る可能性もあるという。