タイ工業連盟(FTI)によると、4月のタイ産業景況感指数(TISI、100以上で好感)は90.3で、前月から2.1ポイント低下した。購買力の低下や最低賃金引き上げが影響した。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、事業者は10月に予定されている最低賃金の引き上げや、ディーゼル価格の上昇、原材料の高騰を懸念。安価な輸入品の流入や、ミャンマー情勢の悪化で国境貿易が減少したことも影響した。
一方、FTIのクリエンクライ・ティエンヌクル会長は、ソンクラーン期間中の外国人旅行者の増加や、金融機関の最低小売金利(MRR)引き下げはプラス要因になったと述べた。
3カ月後予測は、前月の100.8から98.3に低下。干ばつや観光の閑散期、欧州と中東の紛争が世界経済や輸出に影響するとした。プラス要素として、2024年度政府予算の支始開始を挙げた。
FTIは、1リットル当たり30バーツのディーゼル価格維持や、最低賃金の引き上げ延期、事業者のESG(環境・社会・ガバナンス)経営の促進を提言した。