タイとニュージーランドは、国交樹立70周年を記念した2026年の「戦略的パートナーシップ」締結を目指し、関係強化で合意した。
タイパブリカの報道によると、タイのセター・タビシン首相は17日午前、政府庁舎のサンティマイトリビルで、訪タイ中のクリストファー・ルクソン首相を歓迎。両首相は、2つの覚書締結に立ち会った。
締結した覚書は、タイの基礎教育委員会事務局と、ニュージーランドのマッセー大学との教育協定。タイ航空産業と、航空機製造業者のNZスカイドライブとの供給・修理・メンテナンス支援に関する協定。
調印式後に共同記者会見があり、セター首相は「ニュージーランド首相の訪タイは11年ぶりだ。両首相は、より緊密な協力を図るため、ニュージーランド経済代表団との意見交換を含めた包括的で建設的な議論ができた」と述べた。
タイとニュージーランドは、国交樹立70周年となる2026年までに、両国関係を戦略的パートナーシップへ引き上げるため、あらゆる分野の協力強化を進める。
タイ・ニュージーランド防衛協力計画に基づき、防衛・安全保障協力を強化。特に人身売買や麻薬売買、サイバーセキュリティ、テロ、暴力的過激主義への対抗など、国境を越えた組織犯罪に立ち向かうための協力を深めることにも合意したと述べた。
また両国政府は、2005年に締結した二国間貿易を強化するタイ・ニュージーランド経済緊密化協定(TNZCEP)に沿った形で、2045年までに、二国間貿易を3倍にする目標を設定し、経済協力を強化することで合意した。
人的交流分野では、教育・文化の連携強化を確認。ニュージーランドには約1万3000人のタイ人が滞在し、タイの学生の人気留学先となっている。
観光分野では、両国は2025年までに、10万人のニュージーランド旅行者をタイへ、4万人のタイ旅行者をニュージーランドへ迎える目標に向け、直行便の再開やビザの見直すことで合意した。