タイのカシコン銀行傘下のカシコン・リサーチ・センターは5日、2024年の食品宅配市場の総額が、前年比1%減の約860億バーツになると予測した。1回当たりの注文価格は約185バーツで、前年比2.8%上昇する見込み。注文回数と注文量は減少するという。プラチャーチャート・トゥラキットが報じた。
同センターの分析によると、アプリから食品宅配を注文する件数は、前年比3.7%減と予測した。消費者の生活が通常に戻り、店舗内での飲食が回復。宅配注文の必要性が低下したことを要因に挙げた。
同センターの調査によると、食品宅配を利用したサンプルグループの約94%は、「サービスを利用したい」と回答。一方、48%は「注文回数が減る」と回答し、昨年6月の調査時より増加していることが分かった。アプリへの新規登録者数も減少しているという。
また同センターは、価格の上昇も食品宅配注文が減少する要因だと指摘。人件費や材料費の高騰で、店舗価格と同様にデリバリー価格も値上がりしているという。2023年の食品価格は約5.7%上昇。2024年も約2.2%上昇する見込み。