ザ・ネイションなどタイ現地メディアによると、タイ議会は19日、上下両院の合同会議を開き、13日の首相選挙で敗退した前進党のピタ党首について、同日予定されていた第2回目の首相選挙への再指名を拒否した。国会議員715人のうち、過半数の365人が反対票を投じた。
バンコクポストの報道によると、議会は午前9時30分に開会。ピタ氏の再指名は、同じ会期中に否決された動議の再提出を禁じる議院規則第41号に反するかについて、8時間以上に渡り議論が行われた。
上院議員らは、ピタ氏の指名は13日に拒否されており、再提出は認められないと主張。一方、前進党議員らは、第41号は一般動議に適用されるもので、首相指名には当てはまらないと協調した。
午後5時10分頃に国会議員715人による投票が行われ、反対395人、賛成312人、棄権8人で、ピタ氏の再指名は否決された。
ザ・ネイションによると、前進党幹部は採決後、「結果は想定内だった。新たな首相候補者の指名について、タイ貢献党と協議する」と語った。
またカオソッド・オンラインによると、タマサート大学法学部のムニン教授は今回の決定について、「深刻な失望を感じている。総選挙で国民の意思を示したが、無意味だった」と語り、タイの民主主義は後退すると警鐘を鳴らした。 (編集済)