2年に1度開催される芸術イベント「バンコク アート ビエンナーレ2022」で、思わぬ事件が起きた。カオソッド紙の8日付報道によると、酒に酔ったイギリス人とドイツ人の観光客が、サムヤーン・ミッドタウンに展示されている4メートル級の白いバッファロー像「Calm」を破壊したという。
3回目となるイベントでは「CHAOS:CALM カオス:ピース」をテーマに、2月23日までバンコクの12会場で開催。初参加となるエチオピアなど、各国から芸術家73人の作品が展示されている。
監視カメラの映像によると、深夜2時頃、イギリス人男性のジョシュア・アントニー・バーゴイン(34)が像に登ろうとして失敗し、再度登ったところ作品が崩れ落ちたという。イギリス人男性は当時、酒に酔った状態だった。男性は警察署に送られたが、謝罪や賠償金の支払いを拒否しているという。
イベント関係者のApinan Poshyananda氏は自身のFacebookページで、「多くの人がこの素晴らしい作品が破壊されたことに驚き、動揺している」と語っている。破壊された作品はタイの芸術家Maitree Siriboon氏によるもの。別れを惜しむ来客者のために2~3日間、作品を残しておくという。