インラック政権時に実施されたコメ担保融資制度で、国に巨額の損失を出したとして、当時首相だったインラック氏に職務怠慢があったとして訴えられていた件で、タイ最高裁判所は今月25日に判決を言い渡される。
これを受け、同氏の支持者らが同日最高裁判所に集結することが明らかとなっており、政情が不安定化する可能性が出ている。
このコメ担保融資制度は、市場のコメ価格を安定させること、収入の少ない農家の収入増、それによって国内消費を改善させることを目的に導入された。だが一部のコメ関連業者、大規模農家などにお金の大半が行き渡っていたこと、様々な汚職の疑いが強かったこと、市場価格を大幅に上回る価格で買い取っていたことによる損失が大きかったことから、問題の多い政策と各方面から指摘されていた。
在タイ日本大使館は、入国管理局の近くにある最高裁判所周辺に1万人規模の群衆が集まるとの報道が出ていることを挙げ、同日は極力入国管理局への訪問を避けるように呼びかけている。