各報道によると、22日午前バンコク隣県のパトゥムターニー県クローンルワン郡内のイスラム教徒コミュニティー内で、警察官と名乗る3人組の男が麻薬密売容疑で身柄を確保したコミュニティー内に住む若者に暴行を加えた上で車で連れ去ろうとした際に、現場を目撃した100人以上の住民が3人組に暴行を加えると共に車を取り囲み抗議活動を展開した。
現場を目撃した住民によると、警察官の制服を着た男1人と私服姿の男2人がコミュニティー内に現れ、朝食を食べに行くために近くを歩いていた25歳の住民男性に声かけ、約5分間会話を交わした後に男性に暴行を加え、家族や住民が止めるように訴えても止めようとしなかった為、集まっていた住民の堪忍袋の緒が切れて3人組に暴行を振るうと共に車を取り囲み長時間に渡り睨み合いが展開される事態になったという。
また、暴力を振るっている3人組に止めるよう訴えた際に3人組が口汚く住民を罵ったとの証言や、3人組が濡れ衣を着せるために手にしていた麻薬を男性のポケットに突っ込んだとの証言もある。
警察のこれまでの調べにより、3人組の内の1人はクローンルワン郡警察署に所属する巡査長クラスの警察官で、残りの2人は警察官とは無関係な一般人である事が確認されている。
最終的に第一地区警察本部のカムロンナウィット副本部長が巡査長を解職処分にした上で3人に対して法に基づいた厳格な処分を下すと共に住民に対して公正な処置を約束した事を受け、住民側が包囲の解除に応じたが、3人組の内の一部が避難していた車両から出てきた際に、怒りが収まらない住民から石や汚物を投げつけられる場面も見られたという。
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