チャワリット元首相は27日にピッサヌローク県内で行われた講演の中で、国王の権威を忘れ自分は2,000万票の支持を得た首相であると主張し続けたタクシン元首相自身が現在の国内問題の根源になっていると指摘した。
発言の中でチャワリット元首相は、首相には総選挙で選出された者が就くとする1997年憲法の規定が、政治家をして国内で最高の権威を持つ国王から統治を信託されているという他国には無い体制下にタイがあることを忘れさせ、己の権力確保の為に奔走させ、更にタクシン元首相をして2,000万人の国民から選ばれた首相であると主張せしめることになったと指摘した。
更にチャワリット首相は、タクシン元首相が国外メディアに送った声明等の中で特権階級支配に対して喧嘩を売っている事を示唆する文言がある事に関しては、全くの誤解に基づいたもので、タイにはその様な支配体制は存在しておらず、国王を最高の権威として 国王から統治を信託された司法、立法及び行政の三権のみが存在している中で、行政権を司る政府が国民の為に働くことを放棄している状況に置かれているに過ぎず、また、内部対立を抱えている政府による国内問題の解決を期待する事が不可能な状況に置かれているだけであると指摘した。
その上で、チャワリット首相は、政党別の内閣ポストの割り当ての放棄により成立した内部対立が存在しない挙国一致政府のみがタイの未来に向けた礎を打ち込むことが出来ると指摘した。
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