21日午前、ナラーティワート県ルゥーソ郡内で、主に女性・子供で構成された200人以上のイスラム系住民が、地元に展開する軍の司令部前に集まり、軍施設内に拘置されていた56歳の宗教指導者が、軍による拷問により殺害されたと訴えると共に、軍の域外への撤退を要求した。
死亡したとされる宗教指導者は、一連の不穏な動きに関与した容疑で19日に軍により連行され、その後軍の留置施設内で死亡したとされており、住民側は、県イスラム教委員会関係者の立会のもとで死亡した宗教指導者の司法解剖を行い死因を特定するよう要求している。
同じくルゥ−ソ郡内では、20日未明、学校が放火され、村自警組織関係者や住民総出で消火作業にあたりボヤ程度で消し止められた。その際、付近に潜んでいた人数不明の一味が、消火作業中だった村自警組織関係者に向け銃を乱射し、約5分間に渡って銃撃戦が展開されたが、人的な被害は無かった。
また、ナラーティワート県内では、21日未明に県内9ヶ所(報道により10ヶ所)で一斉集中摘発が行われ、スンガイ・パーディー郡内で3人、スンガイ・ゴーロック郡内で2人の身柄を拘束された。
ヤッラー県ラーマン郡内では、21日10:30過ぎ、集中摘発作業中だった軍・警察の合同チームと人数不明の一味との間で約10分間に渡る銃撃戦が発生し、警察官2人及び一味側1人が死亡し、一味側3人の身柄が当局側に拘束された。
また、同県ヤッハー郡内では、20日2:00過ぎ、モスクでの礼拝を終え、帰宅の為に村道内を歩行中だった、何れも19歳のイスラム系住民男性2人組が、路上脇に潜んでいた何者かに銃撃され2人とも重傷を負った。
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