民主党のステープ幹事長は19日、ヨンユット下院議長の選挙違反行為の調査に関与した公安警察局副局長を南部対策の名目で更迭するような報復人事を行っているような暇が政府側にあるのなら、まず、サマック首相自らを南部に異動させ南部対策に注力させるべきであると指摘した。
この発言は、ヨンユット下院議長を始めとする、選挙違反の告発があった当選者に関する調査を行う専門委員会の委員長を務めていた公安警察局副局長のチャイヤ・シリアムパングン警察少将が、ヤッラー県内にある国家警察本部前線対策本部へ更迭になった事が明らかになった事を受けたもので、同幹事長は、今回の人事は政府側の権力を乱用した報復人事ないしは政府の安定を脅かす要因の一掃作業の一貫で行われた人事であると指摘した上で、仮に国民側に内閣を更迭する機会があるとしたら、情勢悪化が著しい南部に真っ先に更迭されるのは防衛大臣を兼任するサマック首相自身であると指摘した。
チャイヤ警察少将が更迭される直前には、ヨンユット下院議長が、同警察少将が委員長を務めていた専門委員会によるレッドカード発行の勧告により多大な損害を被ったとして、同警察少将を刑事告発していた。また、同警察少将に関しては、反タクシン派の民主主義市民連合幹部のソンティ・リムトーングン氏と近い人物であるとも噂されていた。
タイの地元新聞を読む