総選挙期間中に自らをタクシンのノミニーと公言していたサマック首相がCNNとのインタビューの中で、自らをタクシン元首相の操り人形ではないと発言していた事が明らかになった。
この発言は、パラン・プラチャーチョン党がタクシン元首相が設立したタイ・ラック・タイ党の代理政党であると指摘されている事について聞かれた際に語られたもので、サマック首相は全て自分の考え・判断で動いていると語り、タクシン元首相の傀儡ではない事を強調したが、党の経済政策顧問の選定等で有用なアドバイスを元首相から受けているなど依然良好な関係を維持していることを示唆した。
パラン・プラチャーチョン党内の消息筋によると、タクシン元首相は元最高政策顧問のパンサック・ウィヤラートン氏やタクシン政権時代に国会の議決を経ない緊急勅令という強行的な手段で民営化され、その後民営化が違法であると判断されたPTT社と元首相系のシン社の両方の利益代表を兼ね、それが民営化違法判断の一つの要件になった事でも知られる元タイ・パーニット(Siam Commercial)銀行頭取のオラーン・チャイプラワット氏、政府系投資ファンドのワユパック基金元総裁のニパット・プカッナースット氏等を経済政策顧問に据えるよう働きかけているという。
一方サマック首相は、先のクーデターに関しては全く無意味なものだったとの考えを示したが、防衛大臣を兼任する首相としてクーデターが再発しない事を保証できるかとの問に対しては保証する事が出来ないと語るに留めた。
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