スラユット首相は16日、旧タクシン前首相系の通信衛星会社タイコムがイスラム聖戦に関する情報を分離主義組織に伝達していると指摘されている事に関して、事実関係は確認できていないと断った上で、仮に事実であったとしても現状ではかかる行為を取り締まる事が出来ないとの考えを示した。 この発言は反テロ団体が開設するWEBサイトの中でタイコムが国際テロ組織系の放送局アル・マナールの番組を配信していると指摘している事を受けたもので、スラユット首相は、現在情報通信技術省が事実関係の確認を行っているとした上で、タイコムとアル・マナールとの放送配信契約等の有無を含む事実関係が明確になっていない現状では電波の遮断措置等の対策を講じる事は出来ないとの考えを示した。 また、スラユット首相は南部国境三県域内に於ける情勢が再度激化の兆しを見せている事に関しては、関係当局側から説明させるべき事柄であると断った上で、一連の動きと政治的思惑との関係を含む背後関係等が明確になっておらず、情勢の予測に困難を極めている状況に置かれている事を認めるに留めた。
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