タイのファームハウスは、ピザの具材が入ったパン「ポケットピザ」をセブンイレブンで販売している。都心部の忙しい顧客をターゲットに、全国1000カ所にパン自動販売機を拡大する。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、ファームハウスブランドのパンを製造するプレジデント・ベーカリーのアピサック副社長は、不安定な経済状況や家計債務が消費者の購買力に影響を与えているが、タイのパン・ベーカリー市場は安定していると明らかにした。
同社は、新たな商機を探すため、新商品の「ポケットピザ」を開発。ピザ生地を、ピザの具入りの月餅に変え、常識を覆した商品になっているという。
「ポケットピザ」のセールスポイントは食べやすさ。加熱や回答の手間無く持ちやすい形状で、即席食品を好む学生やオフィスワーカーなど都市部の消費者の需要に応えた。
当初は、ターゲット層に届きやすく、調理済み食品の購入に適しているセブンイレブンを中心に販売。バンコク首都圏の一部店舗では販売済みで、今年後半も引き続き販売点数を増やす予定。
また同社は、2025年に約6億~7億バーツを投入し、欧州から製造機械を輸入。生産効率の向上と人件費・エネルギー消費量の削減を図る。新設備により、生産能力は1時間当たり6000個(約20%増)増強。2026年にはパン生地工場を建設し、長期的な品質とコスト管理を目指す。
また、現在500台設置しているファームハウス・ブレッド自動販売機を、工場や学校、病院を中心に、年内に1000台までに拡大する計画だ。