ホテルオークラ(東京都港区)は24日、タイ大手財閥TCCグループ参加の不動産会社アセット・ワールド・コープ(タイ・バンコク、以下AWC)と、タイでの事業拡大に向け包括的提携に合意したと発表した。17日に基本合意書を締結した。
ホテルオークラによると、チェンマイやバンコクなどのタイの主要都市に、複数のオークラグループのラグジュアリーホテル(合計500室以上)を2030年までに展開することで合意。2028年にはチェンマイで発のオークラブランドのホテルを開業する予定。
チェンマイに開業予定のホテルは、AWCが推進する商業施設開発「ラーンナーティーク・プロジェクト」の一部。ラーンナー王朝時代の伝統を受け継ぐタペストリーや、日本の現代アートに着想を得たデザインになる予定で、温浴施設や禅ガーデン、日本茶カフェなどを併設する。
また包括的提携の一環として、同社は、AWCが建設発注するクルーズ船にサービスを提供する。ネイションの報道によると、クルーズ船は「オークラクルーズ」として、12月にチャオプラヤー川で初運航する。チャオプラヤー川の静かな風景や、両岸の歴史的建造物を観賞しながら高級日本料理を楽しむことができる。
同社は海外展開において、世界有数の観光国タイを重要な国の1つとして位置付け。2012年に開業したオークラ・プレステージバンコクを契機に、AWCと協力関係にある。同社は開業予定のホテルを含め、タイで5カ所を営業中。