在タイ日本大使館は8日、先月26日より日本から派遣された上水道施設の専門家チームによる、バンコクの水道水の水質状況などの調査結果を発表した。
この専門家チームによると、日本人が多く住むチャオプラヤー川東側の首都圏水道公社(MWA)が管理するバーンケーン浄水場から送水される水に問題はないという。
一部で水道水の色が濁っているという点については、原因は主にマンガンや鉄などで、人間が食物から摂取することが必要とされるものであり、飲んだとしても問題はない。
また水道水がカビ臭くなったという点については、洪水となり水の流れが滞留したことで繁殖した植物プランクトンの可能性が高いが、これは15-20年前の日本の霞ヶ浦や琵琶湖で夏に起きたケースと同様で、それが原因で健康を害したという話は聞いたことがないとし、これも同様に問題はないとしている。
ただし世界保健機関(WHO)の基準に従い、先週の時点で行った外部委託による試験では、問題ないことが確認されているものの、水道水の原水として使用しているプラパー運河の周辺の堤防が住民によって破損され、原水水質が悪化するといった事態が現実に起きており、予断を許さない状況が続いていると懸念点を挙げている。