タイ下院議会は10日、憲法裁判所の違憲判決により失職した前首相サマック氏の後任選出を決定するため12日に臨時議会を開くことを決定した。
当初サマック氏の参政権停止などの判決は受けていないことから、同氏の再選出の方向で党内一致を進めてきたが、連立与党第2党チャートタイ党党首バンハーン 氏が政治的対立を緩和させることができる人物が首相になるべきと発言したのをはじめとして、第一政党国民の力党内からの慎重論が出てきていることもあり、他の候補者を選出する可能性がでてきた。
もしサマック首相が再選した場合、民主主義市民連合(PAD)からのデモ活動が再び活発化し、更なるタイ国内の情勢が混乱するものと見られている。そのことから現連立政権側もPADによるデモ活動の活発化を危惧していることから、一部議員を中心にサマック外しにかかっているものとみられる。