サイアム商業銀行(SCB)の調査機関、経済分析センター(EIC)によると、国民の90%は、支出に比べて収入の伸びが鈍化していることが分かった。月収3万バーツ未満の低所得者層では、約60%が債務問題を抱えている。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、EICは、2026年も民間消費が引き続き減速する可能性が高いと示唆。家計所得の回復が遅く、雇用と労働時間の減少により労働市場の脆弱性が増加している。
EICは、2025年8月20日から9月3日、1631人を対象に消費者行動調査を実施し、4つの興味深い結果が出た。
1:支出に比べて収入の伸びが遅い
消費者の70%以上は収入が横ばいか減少。90%異常は支出が横ばいか増加している。約3分の1の消費者は、支出に比べて収入の伸びが鈍化。特に低所得者層(月給3万バーツ以下)では、60%以上が負債問題を抱えている。また、低所得者層の3分の1は、債務返済比率が60%超。
一方、高所得者層も脆弱性が強まる兆しがあり、月収10万~20万バーツの回答者の内、「収入が生活費を賄うのに不十分」と回答した人の割合は前年調査と比較して増加した。
2:高所得層に広がる負債
回答者の半数は、毎月の借金返済に困難を感じており、月収10万バーツ以上の所得者で20%以上が不安を感じ始めている。債務不履行リスクは、低所得者層から中高所得者層へと拡大。現時点で多くの人は期日に返済しているが、複数の債務を抱えている人や、40歳未満の人は、債務に対する懸念が高まっている。
3:リスクのあるデジタル融資
後払い決済(BNPL:Buy Now, Pay Later)やアプリのローン利用は、融資の選択肢と利便性を高め、回答者の25%がサービスを利用していた。口座から即時引き落としになるデビットカード利用者(16.5%)を上回った。
利用者の多くは若年の低所得者で、複数の負債を抱えている場合が多く、60%以上の人は、クレジットカード利用が容易になったことで支出が増加したという。
BNPLやアプリのローン利用者は、他のローンと比較して返済不履行に陥る可能性が高い。利用者の約3分の1は、債務返済比率が60%を超えている。
4:消費者信頼感指数の低下
経済不況の中、多くの消費者は支出に慎重で、借金返済を優先している。消費者は不確実な経済に対処するため、貯蓄と投資を増やす一方、回答者の95%は、自身と家族の将来の支出が増加すると予測している。
主要な支出に関して、収入や金利、債務負担への懸念から、消費者の60%以上は2026年に住宅や自動車を購入する予定が無いと回答。購入を計画している人の約80%は、購入に困難が生じる可能性があると考えていた。