在タイ日本国大使館は14日、カンボジア国境の軍事衝突に伴う注意喚起(第9報)を発出し、タイ海軍が同日、東部トラート県の5郡を対象に戒厳令を発出し、19時から5時まで夜間外出禁止令を出したとして注意を呼び掛けている。対象区域には、チャーン島などの観光地へ渡航する際に利用するバスターミナルや船着き場も含まれている。
同大使館によると、対象地域はクローンヤイ郡、ボーライ郡、レームゴープ郡、カオサミン郡、ムアントラート郡。チャーン島やマーク島、クート島などの観光地を訪れる際に利用するバスターミナルや船着場も含まれている。
またタイ軍は10日、東部サケーオ県のタープラヤー郡、コークスーン郡、アランヤプラテート郡、クロンハート郡に戒厳令を発出。19時から5時までの夜間外出禁止令を出している。
外出禁止令下では、治安維持のため、軍による統制や個人に対する権限の行使、捜索などを含む法的措置を施行する。
公共放送PBSによると、トラート県ムアン郡チャムラックでは、タイ海兵隊とカンボジア軍が激しく衝突し、戦闘が続いている。
外務省は7月から、東北部シーサケート県、スリン県、ブリーラム県、ウボンラーチャターニー県と、東部サケーオ県、チャンタブリー県、トラート県のカンボジア国境から少なくとも50キロメートル以内を、危険レベル3「渡航中止勧告」に引き上げ。戦闘の状況次第では、国境から離れた地域でも不測の事態が発生する可能性が否定できないため、十分な安全対策を講じるよう呼び掛けている。