タイ工業連盟(FTI)の発表によると、2025年7月の産業景況感指数(TISI、100以上で好感)は前月から1.1ポイント減の86.6で、5カ月連続で低下した。カンボジアとの紛争による国境貿易の減少が影響した。
プラチャーチャート・トゥラキットの報道によると、FTIのクリエングライ会長は、6月の国境貿易は109億753万バーツで前年同期比23.3%減少したと説明。さらにナーン県やチェンライ県など北部では洪水が相次いで発生し、住宅や工場に被害が出ている。8月1日に発効した米国関税や、2026年度予算成立の遅れに対する懸念から、7月のTISIは減少したと語った。
7月のプラス材料としては、7月1日に開始した予算額17億5000万バーツの経済刺激策「トラベル・タイランド・ハーフハーフ2025」プロジェクト。投資も引き続き増加し、上半期は前年同期比138%増加した。
経営者の意見を調査したところ、不安要因は国内経済70.1%、世界経済66.7%、政府の政策57.2%、為替相場(輸出者視点)44.9%、エネルギー価格35.5%、融資金利27.1%。不安が減少した項目は融資の貸し出し(42.3%)だった。
3カ月後の指数予測は、前月の90.8から89.2に低下した。