181人の乗員乗客を乗せてタイのスワンナプーム国際空港から韓国へ向かっていた済州航空の旅客機が29日、韓国の務安空港で着陸に失敗して炎上した。タイ人女性2人を含む乗客179人全員が死亡。客室乗務員2人が救出された。
公共放送PBSの報道によると、韓国国内で起きた航空事故として史上最悪。機体はボーイング737-800型機で、車輪が下りずに胴体着陸を試みたとみられる。韓国当局は事故原因について、鳥との衝突(バードストライク)の可能性が高いとしている。消防当局によると、乗客は投げ出され、機体は「ほぼ完全に破壊された」という。
カオソッドの報道によると、犠牲となったタイ人女性は、22歳の女子大学生と、45歳の女性。チェンライ出身でバンコクの大学に通う22歳の女性は卒業間近で、客室乗務員になることが夢だったという。女性は韓国で暮らしている母親に会うために搭乗していた。事故発生時、母親は空港で女性の到着を待っていた。
もう1人の犠牲者は、韓国人の配偶者を持つ45歳の女性。ウドンターニーの自宅を訪れた後、韓国へ帰る途中だった。
事故を受け、ペートンターン・シナワット首相は遺族に哀悼の意を表した。犠牲者の早期帰還へ向け、外務省に韓国政府と緊密に連携してするよう指示したという。
タイ空港協会(AOT)のキラティット社長は哀悼の意を表し、AOTは旅客機と乗客の安全を最重視していると強調。AOTは鳥を追い払う装置を運用し、空港の滑走路と照明システムを定期的に点検しているとした。