タイラットの報道によると、タイ国会は22日、上下両院の合同議会で実施された首相選挙で、タイ貢献党のセター・タビシン氏(61歳)を新首相に選出した。
セター氏は同日午後6時頃、党本部で式典を開き、国王陛下(ラーマ10世)の肖像画に花を捧げ、王室への敬意を示した。王室の承認を得た後、正式に30人目の首相に就任する見通し。
タイ貢献党党首は22日、国会で首相候補にセター氏を指名。立候補資格について広範な議論が行われた後、午後3時11分に投票を開始した。午後4時49分の時点で、賛成374票を獲得し、過半数を超えた。
プラチャーチャート・トゥラキットの23日付報道によると、最終投票結果は、賛成482票(下院330票、上院152票)、反対165票(下院152票、上院13票)、棄権81票(下院13票、上院68票)、欠席は19人だった。
ザ・ネイションの24日付報道によると、セター氏は式典で「誠実に働き、国と国民の利益を優先する。今後4年は変化の期間になる」と述べた。タイが直面する課題として経済、社会、生態系、汚職、不平等を上げ、「危機を解決するため政策を実行する」とした。
タイ貢献党は、9年前に軍事クーデターで政権を追われたタクシン元首相派の政党。5月に実施された総選挙で前進党に続き第2党となっていた。セター氏はタイで不動産王として知られている。
同日午前には、タクシン元首相が15年ぶり帰国。タイのツイッター(現X)トレンドは1位「#ทักษิณกลับไทย(タクシン氏の帰国)」、2位「#โหวตนายกรอบ3(第3回首相選出)」、3位「#ประชุมสภา」(国会会議)になるなど、政治のニュースが大きな話題となった。