プラユット暫定首相は、プミポン国王の承認を得た上でタイ全土に発令中の戒厳令を約10ヶ月ぶりに解除した。
以前から同首相は、現在の政治情勢を混乱させようとする勢力がいる限り、戒厳令の解除はしないと発言していたが、戒厳令下と同じような権力を有することが可能な暫定憲法の44条を適用することで、戒厳令を解除することを決めたようだ。
この44条は国家平和秩序評議会(NCPO)代表が国家秩序を乱すものに対して、いかなる法律で保護されていたとしても、NCPOの承認を得た上で取り締まれるというもので、絶大な権限を持つ。そのため欧米メディアから批判されている憲法でもある。