タイ政府は5日、カンボジア政府がタクシン元首相を経済顧問に任命したことを受け、駐カンボジア大使を召還したことを明らかにした。元首相を同顧問に任命したことは、タイ国内の内政干渉であり、見過ごすことはできないとした上で、今後タイとカンボジア間にある様々な条約等を見直すという。
これまでカンボジア政府は、タクシン元首相がカンボジアに入国したとしても、身柄の引渡しには応じない等のタクシン元首相を擁護する声明を発表してきた。タイ国境沿いカンボジアのプレア・ビヘア(カオプラウィハーン)地域の国境問題の影響で、現タイ政府との関係が悪化しており、現政府と反対派であるタクシン元首相を支持することで、現政府に揺さぶりをかけ、同地域の問題を優位に進めることが狙いと見られる。