タイ商務省国際貿易振興局(DITP)は5月30日、日本向けタイ産バナナの輸出拡大を目指し、日本の大手スーパーマーケットなど10社と、タイのバナナ農家や輸出事業者が協議したと述べた。同局東京支部によると、最低2000トンの追加輸入が決定し、加工品を含めて10億7055万バーツ相当を受注する見込みだという。プラチャーチャート・トゥラキットが報じた。
DITP局長は、バナナは日本で人気の果物だが、自国栽培できず毎年100トン以上を輸入していると説明。日タイ経済連携協定(JTEPA)により、2007年からタイ産バナナ8000トン分の輸入関税を免除されているが、輸出量は年間2890トンに留まっているという。同局長は今後、日本向け輸出を本格化するよう指示した。
日本のバナナ市場はフィリピン産が76%を占めており、タイ産輸出の障壁となっていた。最近、フィリピンはコスト高を理由に日本向けバナナの値上げを宣言。バナナの疫病も発生していることから、同局長は日本市場シェアを獲得する機会だと指摘した。