タイ最高裁判所は22日、バンコク都心と北郊を結ぶ高架鉄道・道路を建設する計画が中止したことで、損害が発生したとして香港の建設会社ホープウェルが訴えを起こしていた件について、タイ国鉄道公団(SRT)と運輸省に総額118億8000万バーツの支払いを命じた。
タイ地元紙によると、これによりSRTは負債が急増することとなり、上層部による緊急会議が行われることになった。今後新たな借り入れも検討するそうだ。
この建設計画は、当時バンコクの空の玄関口であるドンムアン空港とバンコク都心を結ぶ鉄道及び高速道路を建設するもので、1990年にホープウェルが建設を受注。その後アジア通貨危機に伴い資金繰りが悪化したこと、土地の収容問題などで思うように計画が進まなかった。そのためタイ政府は、98年にホープウェルとの契約を破棄したが、ホープウェルは建設費の支払いを求め、政府とSRTに訴訟を起こしていた。