新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、タイ科学技術省国家イノベーション庁(NIA)とともに、バガスと呼ばれるサトウキビ搾汁後の搾りかすからバイオエタノールや高付加価値品の原材料となる有用物質の製造システム実証事業を開始することに合意し、基本協定書(MOU)を締結したと発表した。
日本が開発した高分子膜技術を用いることで、従来の蒸発技術から50%以上の省エネルギー化を実現する。この高分子膜技術をタイのバイオマス分野に適用するのは初めて。
この事業ではセルロース糖を製造するパイロットプラント(年産能力1400トン、バイオエタノール換算700kL)で実証する。東レ、三井製糖、三井物産に委託する予定。
この実証後、エネルギー源の多様化や未利用資源の有効利用、省エネルギー化を目指し、タイ全土、さらにはサトウキビの栽培を行っているASEAN諸国への普及を目指す。