タイ王国陸軍は25日、カンボジア軍によるタイの民間人への攻撃を強く非難し、係争地である世界遺産のプレアヴィヒア寺院がタイ軍の攻撃で損壊したとのカンボジアの主張を、カンボジア側の偽情報だと主張した。
タイ第2軍管区の情報によると、タイとカンボジアの軍事衝突によるカンボジア側の被害状況は、24日から25日朝にかけて、兵士19人、民間人5人が死亡した。
タイとカンボジアも加盟するASEANの議長国を務めるマレーシアのアンワル・イブラヒム首相は24日、両国に攻撃停止と対話による交渉を求めた。アンワル首相は24日、両国の首脳と協議したという。
タイとカンボジアの軍事衝突の影響で、国境4県(ウボンラーチャターニー県、シーサケート県、スリン県、ブリーラム県)の10万人が避難した。開設された避難所は、4県で295カ所。
在バンコク・米国大使館は24日、タイとカンボジアの国境紛争を受け、「エスカレートしている戦闘の報告に深刻な懸念を抱いている」と声明を発表した。