警察は30日、同日未明に民主主義市民連合の集会会場周辺に張り巡らされている鉄柵にランドローバーを激突させたとして連合の自警組織員に身柄を取り押さえられ警察に突き出された56歳の男に対して、飲酒運転、不注意運転、銃器類の不法所持及び軍事用機器類の不法所持での立件を急ぐ方針を明らかにした。
男は30日3:00頃、バンコクのマカワーン・ランサン橋近くの路上を占拠し集会活動を展開している民主主義市民連合の集会会場への突入を図る目的でランドローバーを会場防御用の鉄柵に激突させたとして連合の自警組織員に身柄を取り押さえられていたもので、当時男は防弾チョッキを身にまとっていた他、車内からは銃弾等が充填され使用可能な状態になっていた拳銃や自動小銃等の多数の銃器類や銃弾、軍事仕様に改造されたデジタルカメラ等の軍事用機器類多数、酒が入った容器、弁護士の身分証明書等が発見されていた。
警察によると、男は銃器類所持の免許を取得していたが、公共の場所への持ち出しは禁じられていたという。
男は警察の取り調べに対して、ブレーキ故障により鉄柵に激突しただけであるとした上で、連合の自警組織員に車外から引きづり出され暴行を振るわれた自分の方が被害者であるとして、連合に対して刑事告発をする事も辞さないと主張しているという。尚、ネーションの英字速報は、王宮方面に向かうためにはこの道しかなかったと男が主張していると報じている。
また、車内から大量の銃器類等が発見された事に関しては、あくまで護身用に所持していただけであると主張しているという。
一方、連合側は、男が襲撃を意図して車を激突させたとして、殺人未遂等で刑事告発する他、男が所持していた弁護士の身分証明書の真偽を確認した上で、タイ弁護士会に対して男に対する処分を決定する為の綱紀委員会の招集を要請する方針を明らかにした。
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